公開: 2023年4月14日
更新: 2023年4月14日
国際連合では、国家間の重要な安全保障に関する問題を議論する、「安全保障理事会」においては、常任理事国と呼ばれる国々のうち、1つの国でも決議に反対すれば、その決議は採択されないと言う決まりがあります。この常任理事国が決議に反対することを表明する時、「拒否権」を行使したと言います。2022年のロシアのウクライナ侵攻が始まってから、安全保障理事会が戦争終結について全く機能しないのは、ロシアが拒否権を行使しているからです。
安全保障理事会に参加しているのは、常任理事国と非常任理事国です。非常任理事国は、国連総会の決議によって決まります。現在、日本政府も、非常任理事国として安全保障理事会に参加しています。常任理事国は、第2次世界大戦中に連合国として戦った、アメリカ、イギリス、フランス、ソビエト連邦(現在はロシア)、そして中華民国(現在は中華人民共和国)の5か国です。常任理事国の制度は、かつての国際連盟が第2次世界大戦の勃発を防げなかったことを教訓に、導入された制度です。